洋折釘とは?用途や付け方

リビングやキッチンなどのインテリアをおしゃれで便利にしたいと思ったときなどに活躍する洋折釘。ただ洋折釘とはどのような金具なのか、よくわからない人もいるはずです。この記事では洋折釘の特徴・用途・真鍮などの素材・付け方・使い方について解説します。お役立てください。

洋折釘とは?用途や付け方のイメージ

目次

  1. 1洋折釘とは?
  2. 2洋折釘の付け方
  3. 3洋折釘の使い方のコツ
  4. 4まとめ

洋折釘とは?

大まかにいうと洋折釘(ようおれくぎ)とはヒートンという吊り金具の一種です。先端部にねじがついていて、頭部は「L」の形をしています。ただ、狭い意味では頭部の「?」の口が閉じて円形になっているものがヒートン、L字状のものが洋折釘です。その「L」のような頭部にひも類をかけて何かを吊るしたり、物を直接引っかけたりして使います。

似たような種類がいくつかあり、DIYで物を吊るしたり引っかけたりしたいとき、洋折釘をどのように使えばいいのか迷う人もいるものです。そこで洋折釘の具体的な特徴・用途・素材・その他のヒートン金具についてまとめました。

洋折釘の特徴

洋折釘には大きな特徴が2つあります。1つ目は先端部の形状、2つ目は頭部の形状です。まず、先端部がねじ状になっているため適度な強度があるところは、頭部が円形(もしくはほぼ円形)のヒートンと同様のメリットになります。ただし、素材やサイズなどによって適した強度は変わってくるので注意が必要です。

さらに頭部が円形のヒートンとは違い、洋折釘はひもを端から通す必要がありません。例えばトートバッグを吊るしたいとき、頭部が円形のヒートンに肩ひもをかけることはできませんが、洋折釘なら肩ひもをかけることができます。

洋折釘の用途

吊り金具のヒートン全体ではひもを通して物を吊るす、ひもに限らず物を引っかけるという2つの用途があります。例えば配線コードを天井に吊るしたいとき、適しているのは頭部が円形のヒートンです。洋折釘を使うと配線コードが外れる可能性が非常に高いので、適しているとはいえません。

洋折釘は物を固定して吊るすより、引っかけたり外したりといった動きがある物に適しています。具体的な用途としてはキーホルダー・ネームプレート・帽子・ハンガー・コート・コップ・台所用品・DIY用品などです。

洋折釘の素材

洋折釘のおもな素材はステンレスと真鍮の2種類です。さらにステンレスか真鍮の生地のままではなく、真鍮・ブロンズ・ニッケル・亜鉛などで表面をメッキ処理されたもの、全体が塗装されたもの、L字の頭部のみコーティングされたものなどがあります。

おもな素材2種類のうちステンレスは鉄・ニッケル・クロムなどからなるサビにくい鋼のこと、真鍮は銅と亜鉛からなる熱に強い黄銅のことです。水に濡れる可能性があるときはステンレス、装飾性を優先したい場合は真鍮が適しています。
 

  • 真鍮メッキ・ブロンズメッキ:装飾性を高める。
  • ニッケルメッキ:サビにくさと装飾性を高める。
  • 電気亜鉛メッキ:鉄のサビを防ぎ、装飾性を高める。

さらに上記のメッキ処理や塗装・コーティングとの組合せにより、用途と目的に適した洋折釘を選ぶようにしましょう。

洋折釘以外のヒートン金具

大分類の吊り金具(ヒートン金具)としては大まかに下記の3種類があり、いずれも先端部はねじ式です。
 

  • ヒートン:頭部の形状は円形(少し隙間があるものも含む)
  • 洋灯吊(ようとうつり):頭部の形状は「?」の形
  • 洋折釘:頭部の形状は「L」の形

さらに頭部が円形のヒートンの中には、頭部の根元に傘のような接着面がついていて先端部にねじ山がない「差し込みタイプ」、頭部と接着面だけで先端部そのものがない「貼り付けタイプ」もあり、どちらもアクセサリーパーツとして「ヒートンキャップ」とも呼ばれています。

ねじ式ヒートンは工具用とアクセサリー用の両方がありますが、素材やサイズが異なるので用途に応じた使い分けが必要です。

洋折釘の付け方

DIYで洋折釘を付ける際に必要な道具は、基本的にキリとペンチの2つです。付け方としては下穴をあけてねじ込むだけというシンプルな方法になります。ただし、洋折釘をねじ込むときは手とペンチの2段階に分け、丁寧な作業をしないと失敗する可能性もあるので注意が必要です。

1. 下穴をあける

洋折釘をねじ込む前に、実際の先端部より少し小さめの下穴をあけます。使用する道具はハンドツール(手動工具)ならキリやピンバイス、電動工具ならドリルビット(下穴錐)を付けた電動ドライバーかインパクトドライバーです。洋折釘の先端部のサイズや使用する物の材質に合わせて使い分けます。

下穴の大きさや角度が適切でなければ、洋折釘を美しくねじ込むことはできません。とくにキリやピンバイスなどのハンドツールを使う場合はねじ込む位置を正確に見極め、垂直に下穴をあけるよう細心の注意を払う必要があります。

2. ねじ込む

下穴に沿って、軽く手で洋折釘をねじ込みます。手で楽にねじ込めるところまでで止め、垂直を保つことが大切です。

3. 固くなるまでねじ込む

本格的なねじ込みはペンチで行います。ヒートン回しというハンドツールや、グリップ後部にヒートン回しが付いているドライバーもあります。やりやすい道具で、最後まで垂直を保ちながら洋折釘をねじ込むようにしましょう。

ただし、下穴が小さすぎると洋折釘が最後まで入りきらず、逆に下穴が大きすぎると洋折釘を最後までねじ込んでも隙間ができてしまいます。斜めにねじ込むと緩みやすくなる点が問題です。下穴をあけるのも洋折釘をねじ込むのも、それぞれチャンスは1回しかありません。

失敗してやり直すとねじが効かなくなる場合がほとんどです。仕上がりを重視したい場合はプロにお任せする方法もあります。

洋折釘の使い方のコツ

実際に洋折釘に物を吊るしたり引っかけたりして使い続けると、強度や耐久性などの面で問題が出てくることもあります。洋折釘の使い方のコツとしては、長期的な視点で適した素材やサイズのものを選び、穴あけとねじ込みの作業を慎重に行うことです。

おしゃれで便利に仕上げるつもりが、逆に物を傷つける恐れがあるようならプロにお任せしましょう

まとめ

吊り金具の一種、洋折釘について解説しました。一般的に頭部が円形のヒートンは固定して吊るす物、洋灯吊と洋折釘は取り外す物に対して使うのが適しています。
 

  • ステンレス:サビにくいため水回りや屋外でも使える。
  • 真鍮:装飾性が高いので美しく仕上がる。

おもな素材は上記の2種類です。さらにメッキ処理・塗装・コーティングなどによりさまざまなタイプがあります。付け方・使い方のコツは使う物に対して適切なものを選ぶこと、穴あけ・ねじ込みを正確に行うことです。洋折釘の取り付けは繊細な面もあるので失敗したくない場合はプロに頼みましょう

ねじのことなら、新潟県内に本社があり豊富な種類のねじに対応している「ツルタボルト株式会社」がおすすめです

ツルタボルトでは燕三条で培った確かな技術と経験で、特殊オーダー品も低コストで迅速に対応する事が可能です

また、ボルト・ねじ類から機械・工具まで常時30,000点の在庫数で最適な製品を提案してくれます。今後はボルト・ナットを超えて、締結用品全般・締結を補助する工具などの情報・知識の提供などを顧客に提供していきます。

ねじでお困りの際は、一度ツルタボルトへ相談してみると良いでしょう。

ツルタボルト株式会社/ねじの事なら何でもお気軽にお問い合わせください。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ