フランジボルトの規格/寸法/特徴/用途

この記事では、フランジボルトの特徴や用途、規格や使用例について解説します。フランジボルトはどのような形状をしていて、どんな用途に使われるのか?座金と一体化している形状の意味は?見た目重視の場所に使えるのか?などの疑問にお答えします。

フランジボルトの規格/寸法/特徴/用途のイメージ

目次

  1. 1フランジボルトの特徴や用途
  2. 2フランジボルトの規格や使用例
  3. 3まとめ

フランジボルトの特徴や用途

フランジボルト

フランジボルトは、フランジ付き六角ボルトとも呼ばれ、外観は六角頭のボルトに平ワッシャーがセットされた状態に似ています。

製品の見た目にこだわる場合や作業性を向上させたい場合に、このフランジボルトがよく使われます。

フランジボルトの特徴

フランジボルトは座金の役割を持つ円錐形のフランジと、頭部の凹みあることが特徴で、JIS上の正式名称では「フランジ付き六角ボルト」と呼ばれています。

フランジボルト自体が座金と一体化されて母材との接触面積が広いため、締め付けトルクが円形に広がり、均等に締め付けられます。

また、接触面積の広さは母材に座面が陥没するのを防ぐ効果や緩み止めの効果もあります。

注意点として、フランジボルトの種類によっては、フランジの裏側に「セレート」と呼ばれる凹凸が有ります。この「セレート」がフランジボルト締め付け時に母材を回転傷をつけてしまうことがあります。

このような場合にはと平ワッシャーと組み合わせて使うと、締め付け時に母材を傷を付けにくくできます。

フランジボルトの用途

フランジボルトは通常の六角ボルトに平ワッシャーを組み合わせたものよりもスタイリッシュで、製品の外観をかっこ良く仕上げる目的でも使用されます。

それ以外でも、作業性を向上させる目的でフランジボルトを使う場合があります。六角ボルトにワッシャーを組み込む作業は作業効率が悪く、手作業ではワッシャーの組み込み忘れや脱落などの作業ミスが発生する可能性があります。

そのようなミスを排除したい自動車やバイクなどの組立ラインに、多数のフランジボルトが使用されています。

フランジボルトの規格や使用例

フランジボルト2

ここではフランジボルトの規格や使用例について解説します。

フランジボルトの規格

フランジボルトにはISO,JIS1種とJIS2種の3種類があります。この3種類の最も大きな違いは頭部の形状です。

国内ではJIS2種が最も多く流通していますが、大量に使用する自動車やバイクメーカーなどは独自の規格でフランジボルトを製造しているため多品種になっています

ネジメーカーで購入するフランジボルトには、頭のくぼみに数字を見かけることがあります。これは強度区分と呼ばれ、数字が大きいほど強度が高くなります。

例として、「4」と頭のくぼみ部分に数字が刻印されているものは強度区分「4.8」と呼ばれるものです。最初の「4」は引張強さが400N/mm2、「4.8」の「8」は降伏点と呼ばれる変形が始まるまでの力を表し、引張強さの80%であることを意味しています。この例では、400x0.8の「320N/mm2」で変形が始まるボルトと判別されます。

ネジサイズはM4~M16が一般的で、全ネジの場合、首下長さは6~40mm程度です。長いネジが必要な場合は六角穴付ボルトと同様に、先端部のみにネジが加工されているタイプを使用することで、100mm以上の長さのネジが使用可能です。

材質は主に鉄とステンレスですが、なかにはチタン製もあります。表面処理はユニクロ、クローム、ニッケル、黒染めなどがあります。

フランジボルトの使用例

フランジボルトは作業性の観点から自動車関連分野で数多く使用されています。部品点数の削減や結合力の高さ、分解の容易性、見た目の良い製品ができる事からも多くの種類が採用されています。

自動車関連分野ではM6,M8,M10のサイズを中心にして、エンジン回りの主要部品の締め付けや、バンパーやフェンダーなどの外装品をフレームに固定するなど、車内部から外装のボディーパーツまで様々な場所で使用されています。自動車のボンネットを開けてみると、多くのフランジボルトを目にすることができます。

その他には駐車場の柵や公園の遊具などにもフランジボルトが使われていますが、このような場合には六角ナットなどと組み合わせて締め付けることが多く、フランジボルトのフランジ面とナットの面で部材を挟み込むように取り付けます。

注意点としましては、ISOやJIS規格品以外にも数多くのフランジボルトが流通していますが、これらの違いの多くは頭部形状です。頭部形状が違えば、締め付けや取り外しの際にそれぞれの頭部形状に合った工具が必要になります。誤った工具の選択や使い方でねじを破損しないように注意が必要です。

まとめ

フランジボルト3

この記事では、フランジボルトの特徴や用途、規格や使用例について解説しました。フランジボルは見た目が良く、製品の外観を良く仕上げたい場合にもフランジボルトがよく使われています。フランジボルトに限らず、ボルトの締め付けや取り外しの際にはサイズが合った工具を使用しましょう。
 

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