ハンガーボルトの使い方と外し方を説明!規格/特徴

ハンガーボルトとは?特徴や用途、規格について解説します。ハンガーボルトを取りつけるためには、木ねじを締め付ける部分に下穴を開ける必要があります。下穴のあけ方や実際にハンガーボルトをねじ込みする際に使用する、ダブルナット法についても説明します。

ハンガーボルトの使い方と外し方を説明!規格/特徴のイメージ

目次

  1. 1ハンガーボルトの特徴や用途、規格
  2. 2ハンガーボルトの取りつけ方法
  3. 3ダブルナットの締付け手順と使い方
  4. 4ハンガーボルトの使用時の注意点
  5. 5まとめ

ハンガーボルトの特徴や用途、規格

ハンガーボルト

ハンガーボルトは組立て家具の連結部分によく使用されています。ねじの頭部がなく、一端が木ねじで反対側がボルトになっていることが特徴です。

下穴をあけた木製材料に木ねじの方をねじ込んで締め付け、受け側に取り付けられた鬼目(オニメ)ナットや六角ナットなどにボルトをねじ込んで使用します。

最近はホームセンターでも入手できるようになったため、プロの家具製造メーカーだけでなく、DIYで家具を自作される方も増えています。

ハンガーボルトの特徴

先ほど触れましたとおり、一本のねじに木ねじとボルトが共存していることと、締め付けに使用するねじ頭部がないことが特徴です。

ねじ頭部がないためレンチやドライバーで締め付けできませんので、ダブルナットという方法を利用し、手順に沿って施工する必要があります。(ダブルナット法については後述します)

ハンガーボルトの規格


直径はボルトねじ部分を表記しており、ミリねじですとM6とM8、インチねじでは1/4,5/16,3/8が一般的です。

長さは25~210mmなどがあり、この長さは全長を示しています。木ねじ部の長さとボルト部の長さはの割合はメーカーによって少し違いがありますので、購入の際にはメーカーのサイトか購入店での確認をおすすめします。

また、材質は鉄にユニクロや亜鉛メッキ処理されているものが一般的です。

ハンガーボルトの用途

主として家具製造などの木工製品を連結させる用途で使用されます。木ねじが埋め込まれ、ボルト部のみが突出した木製部品を、鬼目(オニメ)ナットや通常のナットが埋め込まれている受け側へボルト部を利用して連結させます。

この構造により金具が外側に露出しないため見た目もきれいで、工具を利用せずに手で簡単に分解、取り付けが行えますので、組立式の家具などに多く使用されます。テーブルやコタツ、スタンドハンガーなどが代表例ですが、一番わかりやすい例はコタツの脚です。

脚の部品にはハンガーボルトの木ねじ部が埋め込まれていて、突出しているボルト部で本体へ固定します。夏場にコタツをしまう時には簡単に取り外せますので、とても便利ですね。

ハンガーボルトの取りつけ方法

ハンガーボルト2

手順としては木製材料に下穴をあけて、ハンガーボルトをねじ込みます。そして、ハンガーボルトが取り付けられた木製材料をねじ部を利用して受け側へ取り付けます。

-手順①下穴のあけ方

下穴というのは、材料にねじやくぎを打ち込む前にあける小さな穴です。これにより、材料の割れや欠け、ねじの破損を防ぎます。また、打ち込む場所や角度の手がかりとしても利用されます。

下穴はボルト部の直径の70~85%程度、分かりにくい場合はボルト部の直径より1~2mm小さなサイズが目安となります。

使用する木材の材質によって下穴のサイズを考慮する必要があります。例えば堅い材質の木材の場合は、少し大きめの下穴をあけておかないと材料が割れる可能性があります。

また、柔らかい材質の木材の場合は、少し小さめの下穴をあけておかないと木ねじ部が十分に機能しない(効かない)場合があります。

例えばM6のハンガーボルトを使う場面であれば、6x0.7=4.2mmまたは6-2=4.0mmとなりますので、まずは小さい4.0mmの下穴をあけてください。

そしてハンガーボルトをねじ込んでみて、入っていかない、またはとても力が必要であれば4.2mmドリルを使用して下穴を広げます。このように必ず小さいサイズから徐々に大きくしてください。また穴の深さは、木ねじ部分が十分に入る深さまで下穴をあけてください。

-手順②ハンガーボルトのねじこみ方

締め付けに必要な頭部がないハンガーボルトをねじ込む場合にはダブルナットを利用します。ダブルナットとは、ナット2個をねじ部に固定して頭部の代わりにする方法です。ハンガーボルトのボルト部と同じサイズのナットが2個必要です。

以下にダブルナットを利用しての締め付け方の手順を解説します。
 

ダブルナットの締付け手順と使い方

①下ナットを取り付ける

通常と同じ要領でハンガーボルトのボルト部へナットをひとつ取り付けます。取り付け位置はナットの上面にボルト部が少し出ている状態で、後から取り付ける上ナットの厚さ分が確保できる程度です。

②上ナットを締め付ける

次に上ナットを取り付けます。先に取り付けた下ナットと接触するまでねじ込みますが、下ナットが共回り(ともまわり)しないようにスパナなどで固定しましょう。

③上下のナットを締め付けて固定する

下ナットをスパナなどでしっかり固定して上ナットを締めこんでいきます。下ナットは緩める方向、上ナットは締め込む方向へスパナなどでしっかりと締め込みます。これによって2つのナットは固定され、ハンガーボルトの頭部の代わりになります。

このダブルナットの上ナットだけをスパナなどで回すと、ダブルナットが緩むことなくハンガーボルトをねじ込めます。

ハンガーボルトの外し方

ハンガーボルトが取り付けられた家具などを廃棄する場合など、自治体によっては木部と金属を分別しなくてはならない場合もあると思います。

ハンガーボルトを外す場合も、先ほどと同じようにダブルナットを利用します。外す場合は固定されたダブルナットの下ナットだけを回して緩めていきます。

ハンガーボルトの使用時の注意点

  • 木ねじ部分はしっかりと締め付けられるように、下穴の径及び深さには注意しましょう。​​​​​​
  • 下穴が小さい場合は木製材料が割れたり欠けたりします。また下穴が大きい場合は木ねじ部が緩みやすくなりますので、徐々に大きくしましょう。
  • ダブルナットを利用して木ねじ部分をしっかりねじ込みましょう。

 

まとめ

まとめ

まとめ

この記事では、ハンガーボルトの特徴や用途、規格について解説しました。また、ハンガーボルトの取りつけするための下穴についてや、ハンガーボルトのねじ込みに使用する、ダブルナットについても解説しました。

 

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