2020年07月16日公開
2020年10月19日更新
デンデンボルト|使い方・規格・jis規格
デンデンボルトはアイボルトに似ているため、使い分けの疑問を感じている方がいるかもしれませんが、使用用途が大きく異なります。ホームセンターなどでも入手は可能ですが、特殊ネジとなるため、通販やねじ専門店での購入がおすすめです。使い方や規格、JIS規格を解説します。

デンデンボルトとは?
デンデンボルトは蝶番ボルト、ロットボルトのことです。ボルトの頭部がリングの形をしているボルトで、見た目がデンデン太鼓に似ていることから、デンデンボルトと呼ばれるようになったと言われています。
デンデンボルトの特徴
デンデンボルトはアイボルトに非常によく似た形状をしていますが、頭部の輪が小さいのが特徴です。またデンデンボルトはアイボルトと違い、吊り下げる用途に使うことはできません。
デンデンボルトの使い方
デンデンボルトは調整(アジャスター)の役目が主となっているため、穴の部分をピンで固定し、ネジ部がスィングする状態で使用します。
穴部をピンで固定し、デンデンボルトのねじ部がスイングする状態で使用します。
デンデンボルトの用途
デンデンボルトは機械器具のアジャスターとして使われます。吊り下げ用途の使用はできません。
デンデンボルトが使われている物
デンデンボルトは、様々なものに使われています。
ユーザー使用例として
- 蒸気抽出機の開閉ボルトの交換として使用
- 自動車のエアロパーツの固定時に、ステンレスパイプナット等と組み合わせて使用
- オートバイのサイレンサーバンドからフレームにつなぐロッドのエンドとして使用
などがあります。
デンデンボルトの素材
デンデンボルトの素材は以下のものが多く使われています。
- 鉄
- ステンレス(SUS304、SUSXM7、SUS316)
- S45C
- SUS316L
- SNB7
- チタン
鉄製のデンデンボルトは比較的安価で購入できます。頑丈なものを使いたいのであれば、ステンレス製がよいでしょう。ほかにも一般構造用圧延鋼材などがあります。
デンデンボルトの表面処理
デンデンボルトの表面処理は以下のものが多く使われています。
- ユニクロ・・・ごく一般的なメッキの代表で。正しくは光沢クロメートメッキといいます。下地に電気亜鉛メッキを貼りフッソ化物を含んだ溶液でクロメート処理を施します。クロメート被膜はシルバー色です。青銀白色ですが、その組成割合によって、色調は変化します。
- 三価ホワイト・・・耐食性は有色クロメートと同等で、疑似的な自己修復性もあります。従来の「ユニクロ」、「クロメート」の代替として使用されます。 「三価クロムクロメート」、「三価クロメート」とも表現されます。 色調は、シルバー色になります。
- 生地・・・鉄・ステン・真鍮等の素材の状態の表面色です。
デンデンボルトの規格・jis規格
ねじ径 | a | c | b | L |
M6 | 12 | 6.1 | 6 | 25~80 |
M8 | 16 | 8.1 | 8 | 25~200 |
M10 | 20 | 10.2 | 10 | 30~200 |
M12 | 26 | 13 | 12 | 40~300 |
M14 | 28 | 14.5 | 14 | 80~150 |
M16 | 32 | 16.5 | 16 | 40~300 |
M18 | 38 | 18.5 | 18 | 100~200 |
M20 | 40 | 20.5 | 20 | 70~300 |
M22 | 42 | 23 | 22 | 80~300 |
M24 | 48 | 25 | 24 | 80~300 |
M30 | 60 | 31 | 30 | 120~300 |
インチ山 | ||||
W3/8 | 20 | 10.2 | 10 | 40~100 |
W1/2 | 26 | 13 | 13 | 60~150 |
W5/8 | 32 | 16.5 | 16 | 60~200 |
W3/4 | 38 | 20 | 19 | 80~200 |
サイズ | 鉄 | SUS |
M6×25 M6×30 M6×35 M6×40 M6×45 M6×50 M6×60 M6×65 M6×70 M6×75 M6×80 M8×25 M8×30 M8×35 M8×40 M8×45 M8×50 M8×55 M8×60 M8×65 M8×70 M8×75 M8×80 M8×85 M8×90 M8×100 M8×110 M8×120 M8×130 M8×135 M8×140 M8×150 M8×160 M8×180 M8×200 M10×30 M10×35 M10×40 M10×45 M10×50 M10×55 M10×60 M10×65 M10×70 M10×75 M10×80 M10×85 M10×90 M10×95 M10×100 M10×105 M10×110 M10×120 M10×125 M10×130 M10×140 M10×150 M10×160 M10×180 M10×200 M12×40 M12×45 M12×50 M12×55 M12×60 M12×65 M12×70 M12×75 M12×80 M12×85 M12×90 M12×95 M12×100 M12×105 M12×110 M12×115 M12×120 M12×125 M12×130 M12×135 M12×140 M12×145 M12×150 M12×155 M12×160 M12×170 M12×175 M12×180 M12×190 M12×200 M12×220 M12×230 M12×250 M12×300 M14×80 M14×90 M14×100 M14×120 M14×130 M14×150 |
19 24 17 22 27 32 42 47 52 57 62 17 22 22 27 32 30 35 40 45 50 55 60 40 45 50 55 60 65 70 70 75 80 90 100 20 25 20 25 30 35 40 45 50 55 60 45 45 50 50 55 50 60 65 65 70 75 80 90 100 27 25 32 30 35 40 45 50 55 45 50 50 60 55 55 60 65 65 75 70 70 75 75 80 80 85 90 90 95 100 110 115 125 150 40 45 50 60 65 75 |
19 24 17 22 27 32 42 47 52 57 62 17 22 22 27 32 30 35 40 45 50 55 60 40 45 55 55 60 65 70 70 75 80 90 100 20 25 20 25 30 35 40 45 50 55 60 45 50 50 60 55 50 60 65 65 70 75 80 90 100 27 25 30 35 40 45 40 40 45 50 50 50 60 55 55 60 60 65 65 70 70 75 75 80 80 85 90 90 95 100 110 115 125 150 40 45 50 60 65 75 |
デンデンボルトの選び方
デンデンボルトは吊り下げるための使用はできませんので注意してください。
また、屋外で使用する場合には、防錆対策としてステンレス製のものや、SUS316Lなどを選びましょう。
ねじやデンデンボルトでお困りの際はツルタボルトがおすすめ!
ねじやデンデンボルトのことなら、新潟県内に本社があり豊富な種類のねじに対応している「ツルタボルト株式会社」がおすすめです。
ツルタボルトでは燕三条で培った確かな技術と経験で、特殊オーダー品も低コストで迅速に対応する事が可能です。
また、ボルト・ねじ類から機械・工具まで常時30,000点の在庫数で最適な製品を提案してくれます。今後はボルト・ナットを超えて、締結用品全般・締結を補助する工具などの情報・知識の提供などを顧客に提供していきます。
ねじでお困りの際は、一度ツルタボルトへ相談してみると良いでしょう。
まとめ
デンデンボルトの用途や素材、規格についてまとめました。
- デンデンボルトは蝶番ボルト、ロットボルトのことである。
- デンデンボルトは調整(アジャスター)の役割をする。
- デンデンボルトの素材は、鉄をメインにステンレス、チタンなど。
- 表面処理はユニクロ、三価ホワイト、生地のものがほとんどである。