コンクリートビスの下穴の開け方やサイズは?強度/下穴不要のタイプなど

部材の締め付けや固定に便利なビスにはさまざまな種類がありますが、コンクリートやモルタルに対して使用するビスのひとつにコンクリートビスがあります。多くのコンクリートビスはあらかじめ下穴が必要ですが、下穴不要のタイプもあります。今回はコンクリートビスの特徴や用途、規格や引き抜き強度、下穴の開け方についても紹介します。

コンクリートビスの下穴の開け方やサイズは?強度/下穴不要のタイプなどのイメージ

目次

  1. 1コンクリートビスとは?
  2. 2コンクリートビスと下穴の関係性
  3. 3コンクリートビスの使用上の注意点
  4. 4まとめ

コンクリートビスとは?

コンクリートビスとは、その名の通りコンクリートやモルタル、ブロック、レンガなどに対して使用するビスのことです。ノープラグビス、プラグレスビスと呼ばれることもあります。

ビスにはたくさんの種類があるのはどうしてでしょうか?それは部材や用途に合ったものを使用しなければ、ビス本来の役割が発揮できないからです。コンクリートのような硬くてもろい材質に直接ビスをねじ込むかのように簡単かつしっかりとねじ込めます。

コンクリートビスは下穴が適切であれば軽い力でも締め付けられるうえ、強度が保てるように工されているため、木材にビスを打ち込むかのように簡単に打つことが可能です。

コンクリートビスの特徴

コンクリートビスは、ネジ山に大きな特徴があります。

コンクリートビスには高さが違う2つのねじ山が交互に切ってあります。高いねじ山には等間隔で切り欠きがあり、この凹凸でコンクリートに雌ねじを切ることでビスをねじ込みやすくします。そして、低いねじ山でしっかりとコンクリートを締め付けて強度を保ちます。

コンクリートビスの用途

コンクリートビスは、看板の取り付けや配管などを固定するサドル、電灯やスイッチボックスなど、器具や金具や木材などをコンクリートに取り付ける場合に使用されます。また、多用途に使用することが可能であり、身近なところでは住宅の防音、断熱材や階段のすべり止めステップ、洗面器具やペーパーホルダーなどの取り付けにも使用されています。

コンクリートビスの規格

コンクリートビスの頭部形状には、皿頭、ナベ頭、座付きのナベ頭があります。

呼び径(太さ)は一部の例外を除き4mm、5mm、6mmの3種類のみで、多くの場合は4mmサイズが使用されます。長さは20mmから、120mmがほとんどで、一般的なねじと同様にナベ頭の場合ネジ部(首下)、皿頭は全長を示しています。

材質はステンレスと鉄で、鉄製はメッキ加工されており、なかにはサビに強い高耐食メッキされたものもあります。

コンクリートビスの引き抜き強度

では実際にコンクリートにねじ込んだ場合に、どのくらいの強度が保てるかを数値も交えて解説します。

コンクリートビスの引き抜き強度は、ビスの呼び径と埋め込む深さによって変化します。まず呼び径との関係性では、ビスの呼び径が太い方が、強度が高くなります。

  • 5mm径深さ30mmの場合:3,256N(ニュートン)
  • 6mm径深さ30mmの場合:4,040N(ニュートン)

N(ニュートン)とは力の大きさの単位で1Nは102g重、つまり102gの物を支えられる力で、4,040Nであれば、4,040Nx102g=4,120,800g≒412kgとなります。これはねじ込んだ方向の反対方向に力を加えて引き抜ける力を表しており、このコンクリートビス1本で、412kg以下の物をコンクリートの垂直面に保持できるという意味ではありませんので、ご注意ください

次に埋め込み深さとの関係性では、深く埋め込むほど引き抜き強度が高くなります。
  • 5mm径深さ40mmの場合:4,413N(ニュートン)
  • 6mm径深さ40mmの場合:6,786N(ニュートン)

つまり、太いビスを深く埋め込むと引き抜き強度が高くなります。

コンクリートビスと下穴の関係性

一般的なコンクリートビスをいきなりコンクリートにねじ込むには大変な労力が必要で、ビスやコンクリート面、工具類の破損につながることもありますので、ほとんどの場合は下穴を開けます。これによりスムーズな締め付けと、強度が保てます。

また、下穴が不要なコンクリートビスもありますので、これにつきましては後ほど解説します。

コンクリートビスの下穴の開け方

コンクリートに下穴を開けますので、もちろんコンクリート用ドリルビット(キリ)とハンマードリルまたは振動ドリルが必要です。一般的に以下のサイズのドリルビットを使用します。
 

  • 呼び径4mmビス:下穴3.4~3.5mm
  • 呼び径5mmビス:下穴4.3~4.5mm
  • 呼び径6mmビス:下穴5.3~5.5mm

下穴の深さは締め付ける部材の厚みによって異なりますが、コンクリートにねじ込まれたビスの先端から10mm以上が望ましく削り粉が穴の奥をふさぐことがありますので、下穴が浅くならないように集塵機やブロワーなどで取り除きましょう。

また、20mm以上の深い下穴を開ける場合はハンマードリル、それ以下であれば振動ドリルが適しています。

下穴不要のコンクリートビス

下穴が不要なコンクリートビスには貫通タイプと非貫通タイプがあり、どちらもビス先端のドリルビット部が下穴を開けると同時にねじ部をねじ込んで、締め付ける構造になっています。

下穴を開ける工程や工具や道具を持ち替える必要がありませんので作業効率が高く、下穴の位置や大きさの間違いなどのトラブルが防げます。
しかし、特殊な構造のためコスト高であり、締め付け過ぎによるねじ頭部の折損や部材の破損、振動ドリルへの過負荷が故障へつながることもありますので、使用する場合は十分な検討が必要です。

コンクリートビスの使用上の注意点

コンクリートビスを使用する場合の最大の注意点は下穴です。下穴の直径、位置、深さなどをしっかり確認しましょう。

コンクリートビスに対して下穴が大きい場合は、強度が保てず抜けやすくなります。反対に小さい場合は十分にねじ込めないために締めつけ力が不足し、部材などの取り付けが不安定になりますので、下穴を開ける場合は充分に注意しましょう。

また、電動ドライバーなどを使用して締め付けを行う場合は、締め付け過ぎによるねじ頭部の折損にも注意が必要です。このような場合や取り付け位置を間違った場合などに、一度ねじ込んだビスを抜いてしまうと穴が大きくなるため、同じサイズのビスでは強度が保てません。

対応策としては、可能であれば取り付け位置を変更することをおすすめしますが、同じ穴を使用するのであれば太いビスへ変更したり、プラグを使用するなどの方法もあります。

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ねじでお困りの際は、一度ツルタボルトへ相談してみると良いでしょう。

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まとめ

この記事ではコンクリートビスの特徴や用途、規格や強度について解説しました。また、コンクリートビス施工時の最も重要な下穴の開け方や、必要な道具についても解説しました。

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