2020年10月29日公開
2020年10月29日更新
カールプラグの使い方とは?サイズや強度、下穴などについても解説
カールプラグとは何か?どのような用途があるのか?その使い方などを解説します。壁掛け時計を取り付けたい、額縁を飾りたい、棚を取り付けたいなど、コンクリートの壁に何かを取り付けたいと思ったことはありませんか?そのような時に使うカールプラグを解説します。

カールプラグとは
壁掛け時計を取り付けたい、額縁を飾りたい、棚を取り付けたいなど、コンクリートの壁に何かを取り付けたいと思ったことはありませんか?そんなときは、壁に下穴をあけてカールプラグを挿入し、木ねじで固定する方法があります。カールプラグは、コンクリートなどに木ねじによって器物を安全に取り付ける部品です。
穴をあけた壁面に木ねじだけで固定しようとすると、安全に器物を取り付け出来ませんので、カールプラグを使用しましょう。
我が家では、1か月ほど前に自宅トイレのトイレットペーパーホルダーを付け替えました。1ロールしかセットできなかったものを2ロールセットできる横長のものに変えました。その時にカールプラグを使いましたので、その時のことを思い出しながら解説していきます。
カールプラグの特徴
カールプラグは、鉛を主材料として作られているので、耐酸性があり腐食しづらくなっています。木ねじを締め付けていくと、カールプラグの突起部分が壁面に食いついて強力に、そして安全に取り付けることができます。カールプラグはホームセンターなどで手に入ります。
カールプラグの用途
カールプラグは、コンクリートや大理石、タイルなどの硬質壁に木ねじによって器物を安全に取り付けるスクリューアンカーです。電気の配線・ガスや水道の配管・ダクトや衛生器具取付工事などにも使われています。木ねじと併用することで、しっかりと壁に棚やフックなどを取り付けることができます。
カールプラグの強度
各メーカーのカタログで、カールプラグの強度は引抜強度により表現されています。この引抜強度はサイズによって異なり、太い方が引抜強度は高く、耐荷重も高くなっています。
カールプラグのサイズ
カールプラグのサイズは太さが6~16mm・長さが20~50mmほどの種類があり、用途や耐荷重によって選びます。
取り付けする木ねじの径によってもカールプラグのサイズが違います。カールプラグには適合の木ねじ径が書いてありますので、それを確認しましょう。
私がトイレットペーパーホルダーを取り付けた時は、取り付けねじの径が4mmだったので、カールプラグの太さ6mmで長さ20mmのサイズを使用しました。基本的にトイレットペーパーホルダーにはあまり荷重はかからないので、十分なサイズで、しっかり取り付けできました。
カールプラグの使い方
ではカールプラグの使い方を解説していきます。作業としては、必要な道具の準備、下穴を開ける、カールプラグを挿入する、締め付けしていく、という順番です。
カールプラグを使うときに必要な道具
カールプラグを使って壁に何かを取り付けようとする時に使用する道具としては、振動ドリルとコンクリート用のドリル刃(ビット)がまず必要で、固定していく時にプラスドライバーを使います。
コンクリート用のドリル刃はホームセンターで入手できます。ドリル刃のサイズは、使うカールプラグの下穴サイズによって異なりますので、合ったものを入手しましょう。
「振動ドリル」はあまり一般家庭で持っている人はいないと思います。そのような特殊工具はホームセンターでレンタルがありますので、必要な時だけレンタルができます。
私の近所では、「振動ドリル」を1,000円で一泊二日レンタル出来ました。電動工具は種類があるので、ホームセンターで「どんな壁に穴を開けるか」などを相談するとよいでしょう。
まずはカールプラグの下穴を開ける
下穴とは、カールプラグを入れる穴をあらかじめ開けるておくことをいいます。
- 取り付けようとする位置に鉛筆などで目印を付けます。
- その目印に合わせて水平に振動ドリルで穴を開けていきます。
- 下穴の深さは、使うカールプラグによって違いますので注意しましょう。
- 下穴の深さは、ドリルが壁に入った量で判断します。
木材に穴を開けるときと違って、かなりの力作業です。焦らずにゆっくり穴を深くしていく必要があります。コンクリートに穴を開けるとなると、粉塵は出ますし、騒音も想像以上に大きいので注意しましょう。
私の場合、慎重に作業したせいか、4つの穴を開けるのに15分ほど掛かってしまいました。6mmの下穴だったので一度の穴あけ作業で開けましたが、もっと大きな穴の場合には、最初に細いドリルで穴を開けてから、太いドリルで穴を広げる方が安定して作業ができます。
作業後は、穴にコンクリートのカスが残っていることがあるので、爪楊枝や綿棒などを使ってで削りカスを除去しましょう。
下穴にカールプラグを挿入する
下穴が開いたら、カールプラグを挿入します。カールプラグは壁面と面一まで挿入していきます。
もし、面一まで入らない場合はプラスチックハンマーなどでゆっくり入れていきます。下穴深さが足りなかったり、コンクリートのカスが下穴の中に残ったりしていると、カールプラグが面一まで入らないこともありますので注意しましょう。
また、無理にハンマーで叩いて入れると、カールプラグを破損することがあります。
カールプラグを固定する
対象物をセットして、木ねじを締めて取り付けていきます。木ねじを締め付けていくことで、カールプラグの筒が開いて完全に固定されます。壁との隙間が出来ないようにしっかりと締めていきましょう。
カールプラグのメリットとデメリット
カールプラグにもメリットとデメリットがありますので解説していきます。
カールプラグのメリット
カールプラグを使えば、自分好みの位置に棚を設置したり、額縁を飾ったりできます。
用途に合わせてサイズを選べば、隙間なくしっかりと固定できます。
カールプラグはホームセンターで入手可能で、道具もレンタルできるので、個人DIYができます。業者に頼んだら人件費がかかるので高くつくことがあります。
カールプラグのデメリット
カールプラグのデメリットはコンクリートの下穴を大きく開けなくてはならないことです。
私の例では、4mmの木ねじで締め付けするのに、6mmの穴が必要でした。
また、コンクリートの穴を開けるのには、結構な労力がいるということです。今回、私は「振動ドリル」を使いましたが、普通の電動ドリルだったらもっと時間が掛かったでしょう。
カールプラグを使うときの注意点
カールプラグの強度を確認する
カールプラグの強度は、先ほども説明したように、サイズの大きい(太い)方が引抜強度は高く、耐荷重も高くなっています。
耐荷重は、取り付け場所の材質や施工状態にもよりますので、実際の耐荷重は、メーカー耐荷重の値に対して1/3程度を目安として判断しましょう。
カールプラグのサイズを確認する
カールプラグのサイズは耐荷重に比例して大きくなることをお伝えしました。取り付ける品物の用途に合ったサイズを選択するようにしましょう。
例えば、壁掛け時計などを取り付けるには、さほど強度は要求されませんが、額縁などは重いものもありますので、耐荷重を考慮して選択するようにしましょう。
カールプラグを使ってみて
私が取り付けたトイレットペーパーホルダーには、カールプラグが付属しておらず、説明書には「コンクリート壁に取り付ける場合はカールプラグをご使用ください」と記載されていました。径が4mmの木ねじが4本付属していて、それに合うカールプラグを入手して取り付けました。
カールプラグを使うことによって、ガタつきもなく、しっかりトイレットペーパーホルダーは固定されているので大変満足しています。下穴のサイズを誤ったら、ガタつく可能性がありますのでご注意下さい。
余談ですが、私の住まいは分譲マンションの集合住宅。今回、下穴を開けるときに、ドリル音が響いて、同じ建物の住民に迷惑を掛けてしまいました。もし集合住宅にお住まいで、壁に穴を開けるような必要がある場合は、事前に管理人さんに相談することをお勧めします。
まとめ
- カールプラグはコンクリートや大理石、タイルなどの硬質壁に木ねじによって器物を安全に取り付ける事ができます。
- カールプラグの強度は、サイズの大きい(太い)方が引抜強度は高く、耐荷重も高くなっています。
- 使用するカールプラグのサイズによって、下穴の径・深さは異なります。
- ドリルは材質にあったものを使いましょう。
- 下穴が開いたら、穴の内部のカスを取り除きましょう。
- カールプラグは面一になるまで挿入しましょう。
- 騒音には特に注意しましょう。
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